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2010-07-14 (Wed)
マニアックと言われそうですが、おススメの1冊。
「ヒグマとつきあう ヒトとキムンカムイの関係学」 編著者 ヒグマの会。

「ヒグマの会」が発足して30年。
その歩みをまとめた記念誌として発刊されたものですが、
単なる文集ではなく、これまで地道に集めたデータから、彼らの生態、考え方を知り行動を予測、
またヒグマが起こした事件(実際は人間が起こした事件か)を検証することで、
ヒグマとヒトとの共存の道を提示しています。

吉村昭氏の「羆嵐」は 私にとってノンフィクションノベルの草分け的存在。
当時の開拓民の知識の無さは「なんで?」と疑いたくなるほどであり、その対極にあったたったひとりの猟師の存在。
相手を知らないことの弱さ、知ってることの強さが浮き彫りにされていました。

 萱野茂氏はその著書で「良い神(ヒグマ)もいれば悪い神もいる」ことを伝えていたが、
私には 良くも悪くもヒグマは力が強く怖いもの。恐れを持つことで敬う神。 
それがこの本に出会って、ちょっと変わりました。
神 だけど、となりに住んでる神様。。。のような、少し明るい印象に。

 冒頭に載っている何通かの写真の中に、それまで持っていた怖い印象を覆すような一枚があります。
猟師さん達が仕事をしているところを すぐうしろで見ている親子の熊。
見て、うわー。うわ―。とびっくり。
こんなにそばにいるのに「大丈夫」だってことが 信じられない。

そうか、クマ ってそんな生き物なんだ。

動物との共存には、人間が いつでもなんでも獲りつくそうとする気持ちを捨てないとね。


 羆との共存が大きなテーマですが、
それ以上に今回初めて知った事実がありました。
今までにも 人間のために生きたまま毛皮を剥がれる動物たち(犬や猫もです)のことや、なくても大丈夫なはずの化粧品の危険性を確かめるために 一生を実験動物として苦痛を与えられ続ける動物たち、
また、消費大国日本のためにアジアの多くの国では動物たちが詰められるだけ箱に詰められ窒息状態であったり、殴り殺されたり、吊るされたり。
身近に感じるところでは 年間30万頭もが殺処分されている犬や猫。
命として扱われることはなく、人間のお金、虚栄、自己満足のために産まされ生かされ殺され続けている動物たちのことを、その片鱗だけですが このブログで何度か取り上げたことがあります。
(参考HP アニマルライツセンター → http://arcj.info/index.html
 可哀想なので見たくないという人は 見ないほうがいいです。
 でもせめてこのページくらいは目を通してみませんか。動画がだめなら文章だけでも。
         → http://www.no-fur.org/fur/dogcat/index.html)

 なんてむごいことを…と思います。
苦痛を与えながら生かし、殺すことに、何の意味があるのでしょう。
すべては人間のため。
この本の中に取り上げられていた事実も同様なものです。
以下、本文中より抜粋して紹介します。

 日本の研究者が訪れた中国の施設では、ツキノワグマ2頭とヒグマが2頭、「飼育」されていたそうです。
食べ物はトウモロコシの粉だけ。
小さい頃から2m四方の鉄の箱に入れられ、両の前足はチェーンで床に固定されている。
成長しても手首は細いまま、動かせるのは後ろ足と、餌箱に伸ばす口先だけ。
そして、胸には皮製のランドセル状のカバンが取り付けられ、背中で固定する。
何のためだと思いますか。
胆汁を採るためだそうです。
つまり、人間の健康のため。

「手術をして胆のうに細いチューブをつなげ、ランドセル内に胆汁を蓄積させる。おりの滑車を回して狭め、動けなくしておいて胆汁を採取」するのだそうです。

現在このようなクマは 9,000頭いるとされています。
また、感染症で生存数の何倍もが死亡していると言われているそうです。

中国政府はこの箱飼いを 今後も固い意志で続けるのだそうです。

この様子が写真に撮られているのですが、この方は「ずっと封印してきたが、そろそろ世に出さなくてはと考えている」そうで、この本の中にも(小さく白黒で)載せられています。

これは 出していいものなのか、見ている方が不安になりましたが
調べてみると、既知の事実のようでした。
「胆汁採取の犠牲になっていたクマ、中国の農場から救出」
  → http://wildlife.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/post-36e0.html
もうひとつ関連した、読みやすい記事です。
  → http://www.asia-photo.net/yunnan/kini/kini01.html


これを見ると、いずれ閉鎖の方向へ、とも思えますが、
多分…表向きはどうであれ、誰かが欲しがる限りどこかで残酷な搾取は続いていくでしょう。


この本は、一般の本屋さんには置いていないようです。
札幌の図書館では、1冊だけ貸し出しOK。
こんな本です。→ http://city.hokkai.or.jp/~eco/ecoshop/ecoanimal/higumatotsukiau.html
ちなみにその1冊は、今私の手もとにあります。^^;

で、何故マニアックかというと、ムサママが教えてくれた本だからです。


ちょっととっつきにくい紹介文になってしまいました。<(_ _)>
| ダイジナコト。 | COM(6) |















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